2022年7月例会開催結果
2022年7月は喜多村園子氏から「小林二郎の業績と生涯」についてご発表いただきました。
ご発表をお聞きし、小林二郎は山岡鉄舟の門人であると、改めて感じ入りました。
というのも、鉄舟は多くの偉大な業績を遺しましたが、それらを自伝書という形では遺さず、弟子の小倉鉄樹が『おれの師匠』を書きのこしたおかげで、鉄舟の「生き様」が今日の我々に伝わっているわけです。
鉄舟は自伝書について「そんなことはしなくてもよい。書かなくても遺るものなら後世に遺るし、遺らぬものならいくら詳しく書いたって消えてしまう」と小倉鉄樹に述べたといいます。
同様に小林二郎も東京から新潟に戻って、明治10年出版所開設、『僧良寛歌集全』『僧良寛詩集全』をはじめ約四十年に亘り『歌集』『詩集』を出版し続け、良寛研究の第一人者であり続けましたが、鉄舟同様、自伝書を遺さなかったので、その人生の全貌は闇のなかでした。
著名な新潟知識人から以下の連絡が喜多村氏に届きました。
- 書架に良寛本を持ち、通読している新潟新聞から関連記事を採録、県史の新潟人物編に小林二郎を採り上げようとしたが、断片的な情報しかなく今日まで至っていた。
- それが今回の小林二郎出版によって、点が線となり、面に広がりかくれた偉人の全容が理解できた。
つまり、喜多村氏は小林二郎出版によって、小倉鉄樹の『おれの師匠』と比肩する成果を世の中に遺したのです。
我々は鉄舟の生き方を学び研鑽する仲間です。その仲間の喜多村氏が小林二郎を世に顕現させたことを誇りに思います。
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