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2021年12月

2021年12月25日 (土)

山本紀久雄の出版

山岡鉄舟研究会会長の山本紀久雄が、2021年12月末に株式会社ベストブックから以下を出版いたしました。

『江戸無血開城、通説を覆す 一枚の絵に隠されたを読み解く』 定価1650円(税込み)

上記書籍のポイントは以下の通りであります。

  • 明治神宮外苑の聖徳記念絵画館に『江戸開城談判』壁画が掲示されています。

       これは慶応4314日の西郷隆盛と勝海舟による「談判」によって、江戸無血開城が成されたのだと、結城素明が描き、一般的に広く理

      解され、中学生の教科書にも掲載されております。

      しかし、『明治神宮叢書 第十八巻 資料編(2)』に、海舟の三女の夫・目賀田種太郎による『目賀田男爵談話筆記』が掲載され、同筆記の

     中で「勝海舟が談判はなかった」と発言した旨が明記されております。

      この海舟発言を受け入れるならば3月14日は「談判」ではなく、「会見」であったわけです。

    「談判」によって江戸無血開城が成され、壁画タイトルも「談判」とされた背景には、明治35年に発刊された吉本襄著の合冊本『氷川清話』

     が存在していることを本書で解説いたしております。

_0001

 

  • 結城素明が描いた『江戸開城談判』壁画では、勝海舟の大刀が左脇に位置されております。

     これは武士の刀作法ではあり得ない描き方であり、壁画作成の準備段階で描かれた「下絵」と「画題考証図」では大刀が右脇位置に描かれて

     います。

     しかし、結城素明は大刀を左脇に変更し描いたのですが、その背景には、やはり明治35年に発刊された吉本襄著の合冊本『氷川清話』が存

     在していることを本書で解説いたしております。

 

 

山本紀久雄の出版

山岡鉄舟研究会会長の山本紀久雄が、2021年12月末に株式会社ベストブックから以下を出版いたしました。

『江戸無血開城、通説を覆す 一枚の絵に隠されたを読み解く』 定価1650円(税込み)

上記書籍のポイントは以下の通りであります。

  • 明治神宮外苑の聖徳記念絵画館に『江戸開城談判』壁画が掲示されています。

       これは慶応4314日の西郷隆盛と勝海舟による「談判」によって、江戸無血開城が成されたのだと、結城素明が描き、一般的に広く理

      解され、中学生の教科書にも掲載されております。

      しかし、『明治神宮叢書 第十八巻 資料編(2)』に、海舟の三女の夫・目賀田種太郎による『目賀田男爵談話筆記』が掲載され、同筆記の

     中で「勝海舟が談判はなかった」と発言した旨が明記されております。

      この海舟発言を受け入れるならば3月14日は「談判」ではなく、「会見」であったわけです。

    「談判」によって江戸無血開城が成され、壁画タイトルも「談判」とされた背景には、明治35年に発刊された吉本襄著の合冊本『氷川清話』

     が存在していることを本書で解説いたしております。

_0001

 

  • 結城素明が描いた『江戸開城談判』壁画では、勝海舟の大刀が左脇に位置されております。

     これは武士の刀作法ではあり得ない描き方であり、壁画作成の準備段階で描かれた「下絵」と「画題考証図」では大刀が右脇位置に描かれて

     います。

     しかし、結城素明は大刀を左脇に変更し描いたのですが、その背景には、やはり明治35年に発刊された吉本襄著の合冊本『氷川清話』が存

     在していることを本書で解説いたしております。

 

 

2022年1月19日(水)例会案内

2022年119()は、東洋大学文学部史学科・大学院文学研究科史学専攻の岩下哲典教授にご登場いただきます。     

テーマ「長崎を語らずして江戸は語れず 

         江戸時代長崎絵図によるご案内 あなたの知らない長崎」

 岩下教授から次のメッセージを頂いております。

 「史学科の卒論は、長崎から入ってきた江戸時代のナポレオン情報でした。

 これは中公新書の『江戸のナポレオン伝説』(絶版)になりました。

  修士論文・博士論文は、長崎からもたらされたペリー来航予告情報に翻弄された幕府や大名の研究でした。

 これは、洋泉社新書『予告されていたペリー来航と幕末情報戦争』(絶版)や雄山閣の『普及版幕末日本の情報活動』になりました。

 江戸の蘭学者や幕府が長崎から入ってきた情報に翻弄されたことを明らかにしてきました。

 大学院生時代から今日に至るまで毎年のように長崎に行っておりました。

 私にとって長崎を語らずして江戸を語ることはできません。

 「江戸無血開城」の主人公たち、山岡鉄舟・高橋泥舟も、西郷隆盛も、徳川慶喜も、長崎に多かれ 少なかれ影響を受けていると思います。

 「江戸無血開城」の主人公とは言えませんが、勝海舟は長崎海軍伝習で頭角をあらわしています。

 今回は、鉄舟居士から少しはなれて、江戸時代の長崎を、絵図をもとに、「あなたの知らない長崎」(たぶん)をご案内いたします。

 

開催日 2022年119()

時間  1830分~20時、

会場  東京文化会館・中会議室1

2021年12月例会開催結果

2021年1222()は森真沙子先生からご発表いただきました。

タイトルは『幕末維新のデッドゾーンを生きた人々』です。

維新の混乱の中を、普通の人々は何を考え、どう生きたのか。

ゾーンの中にも日常生活があったわけで、そうした明暗を『柳橋ものがたり⑦・春告げ鳥』第一話から第五話まで、いずれも歴史史実を解き明かし、そこに創意工夫を入れ交え、しっとりとした筆つかいによって、江戸に生きる人々を描き、読者を引きずり込むお手並みは「お見事」の一言です。

7巻にまで『柳橋ものがたり』連載が成されている理由がよくわかります。

今回の例会では、森チームが新しい趣向を演出して例会を盛り上げてくれました。

それは森先生の講演に、定例の井田ゆき子さんのパワーポイント、そこに今回は潮見佳世乃さんによる『柳橋ものがたり』の朗読が加わりました。

井田さんのパワーポイントは、『柳橋ものがたり』を深く読み、分析したのでしょう。各話で展開する場面について、地域の特性と歴史背景、さらにこの地の史蹟と地図などを分かりやすく表現し、加えて、画面の反転技術を駆使された結果、鮮やかに「森真沙子の絵巻世界」を演出してくれました。

潮見さんの朗読にも驚きでした。第三話の「生人形の足」で登場し、160頁~164頁と182頁~184頁の”澤村田之助”を語ったのですが、いつもお聞きしている「歌物語」の美声ではありません。マイクの前でほんの数秒、息を止めたかと思うと顔相が転成変身、田之助が憑依したのか、成りきり誦しだした姿に、皆さんが息を止めて見入りました。さすがに語りのアーティスト潮見さん、「森真沙子の妄想空間」に膨らみと臨場感をいや増ししてくれました。  

まだお読みでない方、『柳橋ものがたり⑦・春告げ鳥』を推薦申し上げます。

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