2017年11月例会開催
11月15日(水)開催は、山本紀久雄が「鉄舟から学んだ円朝」について発表
いたします。
開催日 2017年11月15日(水)
発表者 山本紀久雄
テーマ 「鉄舟から学んだ円朝」
時間 18時30分~20時
会費 1500円
会場 東京文化会館・中会議室1
鉄舟は当初、大変な円朝嫌いであった。『圓朝遺聞』(鈴木古鶴著)に≪山岡鉄舟は、初め円朝と聞いても胸が悪くなると云ふ程な円朝嫌ひであった≫という。ところが≪一度円朝を見るに及んで、これ凡物に非ずと嗟嘆(さたん)し≫とある。
『おれの師匠』(小倉鉄樹著)によると≪鉄舟は門下人に「座禅しろ」とは勧めなかったという。剣も同様で、決して無理やりに出なく、本人任せであった≫ともいう。だが、気根のある人物と見込むと手厳しく指導したが、その最適例が「桃太郎」で鍛えた円朝であって、これが円朝を「大師匠(おおししょう)」と称される名人に迫り上げた一大要因である。
では、鉄舟は円朝に何を見たのであろうか。また、円朝は鉄舟の教えをどのように落語家としての生き方に反映させたのであろうか。
ところで、NHK朝ドラ「わろてんか」は、吉本興業の創設者・吉本せいさんをモデルに描かれて展開していくが、この中で女義太夫リリコを広瀬アリスが演じ、まだ筋書きが先になるが、リリコは東京に出て、娘義太夫で一躍人気を博しスターとなるストーリーらしい。
これは当時の状況をとてもよく表現している。この時代のメデイアは、浄瑠璃・歌舞伎・落語であり、民衆にとって最もポピュラーな娯楽であって、これに時代に応じた新たな趣向や新機軸を取り入れ、観客にうける作品を提供していくのが人気者になったわけで、その代表的人物が円朝である。
現在、テレビなどマス・メディアや、インターネットのWEBサイトに、現在のわたしたちの社会が投影されているように、これらのメディアには当時に生きた人びとの集合心性が表象されている。
鉄舟と円朝の関係を語ることで当時の時代も分析してみたい。
Ⅲ.2017年12月例会
12月20日(水)は、東洋大学・岩下哲典教授から、12月発刊予定著書の
『江戸無血開城の真実』についてご講演いただきます。
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