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2014年4月23日 (水)

「鉄舟、人生のこころの標を刻する77の印」

2014年4月例会 木下雄次郎氏発表
「鉄舟、人生のこころの標を刻する77の印」

山岡鉄舟居士印存、山本玄峰老子題字「神如誠至」の掛け軸(紙本水墨・ 緞子裂・ 象牙軸)、「昭和30年9月上浣(注・上旬) 全生庵主玄實識」をご持参賜り、掛け軸印に番号をつけられ、その漢字と意味を「鉄舟、人生のこころの標を刻する77種の印」として解読・解説いただきました。

鉄舟印存作成の山本玄峰とは

山本玄峰は慶応2年、和歌山県に生まれる。生後間もなく旅館の前に捨てられるを岡田夫妻に拾われ、岡田芳吉と名づけられる。
幼少期は、暴れん坊で咸応丸とよばれる。
十代前半より、筏流し等の肉体労働に従事し、17歳で結婚。その後、目を患い、家督を弟に譲り、四国88か所の巡礼に出る。
7回目の遍路の途中、雪蹊寺の門前に倒れ、助けられ寺男として働く。その勤勉ぶりから、入門を勧められ養子となり住職につく。
その後、龍沢寺、松陰寺、瑞雲寺など白隠ゆかりの古刹を再興。
1926年より欧米、インド等を訪問、帰国後、妙心寺管長を経て、龍沢寺住職に就く。
終戦の詔勅の耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍びの文言を進言。天皇国家象徴の定義を発案。鈴木貫太郎の相談役を務め、終戦を勧める。

玄峰印

A:般若蜜  般若は迷いを払い悟りを得る、蜜は奥深く知りがたい
B:玄峰
C:臨済宗  

玄峰と鉄舟の共通するもの

鉄舟は江戸無血開城を行い、玄峰は太平洋戦争を終結に導く。
鉄舟は明治天皇に仕え、玄峰は昭和天皇に進言を果たす。
両者ともに禅に悟りを求め、禅寺復興に尽力。

印の意味するもの

印とは、兆および心覚えの意味で、陰陽の2気を刻します。
陽は明らか、陰は密かにを意味し、人知れずの心模様は印刻しています。
命運に対し開運を印として,心模様の軌跡を刻し、刻した瞬間の鉄舟心の奥まで覗けます。
ただ、人知れず心の奥深くに秘めたものは、安易に読めないよう自分だけの心の記憶として、片や旁を巧みに変化・作字しているため、辞書等にありませんので、解読に確証を得られません。77個の印は鉄舟印のすべてではありません。他にも多くの印が存在しています。
箱書きが全生庵玄實とあり、これだけ多くの印がそろうということは、全生庵に存在した印で作成したと推測できます。
同様のものが全生庵、金沢市の春風館文庫に存在し、京都で同時期に見たとのことから、何本か作成されたことが推察されます。

Img_20140325_0001

                      1

2

3

印から見える鉄舟成長の名称

ご存知のように生まれ以て親が命名したものは
小野鉄太郎高歩です
山岡鉄太郎:なし    鉄は強く正しい男

高歩:4,35,68                    
山岡高歩:24,53,55      高歩,世俗を離れ生きる

山岡高歩:45,50           岡に××はナナで芽生えるで、山は頂点、頂点を目指す高歩

山岡高歩:53             岡に口あり、口は関門で、一生懸命励めど関門あり高歩

山岡高歩:55      山を大きくで高い頂点、岡に××に目覚め、岡の構えは
              遠く離れた行きづまり、歩は止まると止まると裏字止は静、
              裏字で動は移り変わる世の治乱、高いは俗界を超す。
              高い俗界を超す頂点に目覚め行き詰る治乱を静視する

高歩士印:59      高歩、知識・学問を以て道を志すを刻す

高歩号楽:58             高歩、号を楽となずける

一楽斎:34              楽しきを、一は始めん、斎は読み書きするで、
              楽しき読み書きを始める

壱栗斎:63               栗は実で、読み書きが実り始める

壱祝三火才口:66   祝は神に仕える、三火は3つの煩悩(貧、シン、痴)、
              口才は弁才、壱は専念する(意味不明)

山岡鉄泰郎:23,37    強く正しくおごらずのびのびと安らかに

号鉄士:40,54,7     号は別名を名づける:学問や知識で身を
                           立て強く正しくを志す

鉄口生:16         口生は虜、強く正しくなるために懸命である

号曰鉄舟:20(舟は裏字) 裏字は未だならず。舟は授かる。鉄舟と名付けるも未完

鉄舟:1,5,10,21,26,44,51,52,60,71 強く正しくを授かりました

鉄舟:60                 失うを大きくかねは小さく、授かりは倒れ、金を失い授からず

鉄舟:73(裏字)     強く正しくを授からず

臣鉄舟:76        家臣、鉄舟

山岡高歩号鉄舟:31  私が山岡鉄舟高歩です 

印号鉄舟:62      印の号を鉄舟となずける      

鉄舟居士:32,33,36,48,64,65 鉄舟、仏門に入る

高歩士単:61       世俗を離れ、知識・学問を以て誠の道を尽す。単は誠を尽す

藤印高歩:8       印はめでたい、天皇から授かるの意味があります。
              印を裏字にしていますので、めでたくもなしですが、
              最大級レベルの印を作っていることから嬉しいのでしょう。

藤原高歩:3、8,22,41   天皇を守る藤原家。天皇より授かると推察

山岡高歩:(山に目作字)17 目は古来、官位4位を示します。従4位の官位綬領印。

以下は時代の中で心模様を刻した印

2:江上清星  水面には清らかに星が煌めき、山間には名月が輝く
  山間名月

6:銀盤雪星  銀色の平原に星がきらめき雪が降る

9:帝右而帰  天皇のもとになんじ戻らん.秦の王と会合した趙王は
          事なきに帰還した古事、完璧而帰を自分の出来事に
          充てています。いつのことでしょうか?

12:全作字印  右上:同じに縦2本:同じは主体性の共同体。1本線を点に変えて上へ
              主体性のない仲間より離れ
          右中:己の線を下げている:己を下に置く
          右下:甲乙は一番手、二番手、くの上向きは勝れる人
              病たれは感覚。逆にしているので、感覚を逆にとる
              点はわずかな動作を示すが、無いということは動作を外し
              2本線は太刀をあわせる
          左上:霞:ぼんやりとみる、調息八方目を意味し、
              物を見て動くのではなく、気配で動け
          左下:歩をばらして横組み、己才は生まれ持った才能、
              以て穴、つまり穴に嵌る
       

       *以上をまとめると、主体性のない仲間から離れ、己を下に置き
        すぐれた1番2番手と太刀合わせ、感覚を逆にとり、わずかに動作を外せ
        物を見て動くのではなく、気配で動け。生まれ持った才能に頼れば
        すなわち穴に嵌る
        *この解釈は確証がありません。

13:關廣野号鉄舟(舟裏字)荒野を掃き清める鉄舟、未だならず。

14:入木伝承五十世山岡高歩 免許皆伝印

15:九日閉界山入己雷出 ちょうは久しく。ただしここでは日の横棒がとってある。
                 閉は門を閉ざすべく、界は仲たがいをし決別する。、
                 山は万一の幸運を願い冒険的な行動に出る。
                 入りは関わり、己は終える。
                 雷の下の田田は者を連れるを意味する。
                 *つまり、長くもない関係に終わりを告げ門を閉ざす。
                 仲たがいし決別。幸運を願い、弟たちを連れ
                 雷のような大きな声を上げ、家を出る。

18:月木鈎明月禾亀(甲骨文字:一部) 

           月は歳月、木は育成の徳、
           金に口:こうは隠れる事実を明るみに出す。
           明は物事を見分ける知力。月はえぐりとられた。
           禾秋は聞き存亡の時。*つまり歳月育成の徳、
           隠れる事実を明るみにだし物事を見分ける知力
           えぐりとられる危機存亡の時。

25:一昧瀬    一は始まる。昧は通りに暗い愚かな、瀬は出会い。
          *道理に暗い愚かな出会いが始まった。

27:雪上相霜   雪のように高貴で清く、さらに霜のように清く研ぎ澄まされるを願う。

28:無刀流印

29:筆有神     精神、宗教観、自らの考えを筆に託す。

30:壺中天地改新印 禅語の壺中日月長を文字って理想郷へ世界を革新するという印。

38:屋成強(行人偏)強は40歳、行人偏は過ぎる、屋は家を示します。
                    しかも奥に屋根が2つある。
                   *40歳を過ぎて2階建ての家を建てるに至る。

39:浮生適意既渓(サンズイ編なし)楽 はかない命も思うにかないて終える、
                         いかんぞや楽し。辞世印です。

42:屏風一双き臨済宗法灯派本山越中州国泰寺五十四世越そう
  禅師山岡鉄舟居士印

43:一刀正伝無刀流開祖

46:無儘(人偏なし)蔵 無中無尽蔵のこと。
               何もないということは何でもできるということ。

49:端遂書高歩印   端は本源の正しさ、遂行のしんにゅうではなく禾、作字で
              遂は成就、禾は収穫、しんにゅうがないということは未だ
              道に至らず、書は筆と者が本来の意味。
              書の部分が未だになっています。
              つまり端正で美しい本源の書を成就する道未だ至らず

56:三徑就荒松菊猶存 二君に仕えることを潔しとしない陶淵明は隠遁すると、
                           荒れ果てた庭に青々とした松や菊が残っていた。
               帰去来辞の一節。これをみて、不沈栄枯盛衰に
               かかわらぬ誠を感じた。世が乱れても、
               節操の高くあれの意味です。
               こうして鉄舟は決断を得たことを刻しています。

57:浮雲(空を作字)  浮きに空を作字し、しかも家を示すウ冠の一部をカットして、
               家を取られたことを意味させている。
               江戸城がなくなったことを意味させている。
               雲に隠された太陽、つまり慶喜に対し、
               邪心が生じ、心迷うところある。
              *無血開城したが、心空しさに迷うところあり。
               誰にもわからないよう、作字されていると、推察。

67:一両潤居士    宗門に入りて穏やかに心豊かに潤されん。

72:天楽無彊     天の道に和合する楽しみは果てしない

74:即両端:      即は就く、両端をもって慶喜と明治天皇を指す。
              端は本源を持って正しい誠での意味。
              *本源の正しい誠をもって、両極の君に仕える。
              端を2つの意味にかけ、
              強調したい部分を大きくしている。

75:丘容光恵     孟子儘書には丘の門においてするは、
             聖人の門に置いて和せざるところなり。
             容光必ず照らす、道に本あり。
             日月の隙においても照らさらざることなき。
             丘の門とは空しさが必ず通る所、
             知徳に優れ通りの明るいものが和せず
             容光さすところどんなところでも、一筋の光さす。
             鉄舟は心の本体を極めるに、これを決行のよりどころとした。
             和こそが聖人の行う本質なり。
             無血開城で和を得ることが道理と悟を印しています。

77:武帰必門甲壱  もっとも勝れたものになるには何としてもやり遂げる、
             必ず通り抜ける重要な処、
             それはひとたび武をもとからやり直すこと。

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